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かつて「Palm」というPDAが存在しました。

もともとは3comが販売し、のちに独立してPalm Computing社が販売していたそのPDAは「ジェフ・ホーキンズ」氏により生み出され、そのシンプルなソフトウェアと軽快な動作で日本でも数多くのファンを生み出しました。

特に初期の段階から有志の方が開発した「J-OS」というフリー/シェアウェアの日本語環境が存在したため、日本語版Palm OSが登場する前から着実に愛用者を増やしていき、1999年には初の日本語版Palm OS搭載機としてIBMからPalm IIIのOEM製品である「WorkPad」が登場。2000年にはSonyも参入し独自にマルチメディア拡張を行った「CLIE」シリーズを販売。ほかにもジェフ・ホーキンズ氏が独立して作った「HandSpring」の「Visor」シリーズやCFカードスロットを搭載した「TRGPro」、変わったところでは今のスマートウォッチの走りの一つともいえる「Fossil Wrist PDA」など、様々なPalmデバイスが登場しました。

しかしながら2004年以降にはPDAブームも終息に向かい、ソニー以外のメーカーは日本語OS搭載デバイスの販売から撤退。そのソニーも2005年にCLIEシリーズの販売を終了するなど、日本からは端末が消滅し、海外ではスマートフォン「Treo」シリーズなどの名機を送り出すもののPalmのOS部門(PalmOneに分社)は日本のACCESS(組み込み機器向けWEBブラウザのNetFrontシリーズの開発元)に買収。Palm本体はスマートフォン時代の新OS「WebOS」を開発し、すでに登場していたAndroidやiOSデバイスに対抗するものの全く普及せずにHPに買収され、2014年にはNOKIAブランドも継承している中国「TCL」にブランドを売却しており、今年になって「Palm」ブランドのAndroidデバイスを今後発表することを発表しています。

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そんなPalmの全盛期を支えた日本語版Palm OS 4を搭載した「Palm m505」のジャンク品を本日ハードオフで購入いたしました。価格は税込3,240円。

Palm OS搭載機は数年前にCLIE NX70vを購入して以来久々に購入したことになります。

そもそも秋葉でもモバイルショップで取り扱っている製品はスマートフォンに切り替わっており、こういった純粋なPDAを見ることはまれになってしまいました(PCNET 秋葉原ジャンク通り店に新品未開封のSigmarionIIIが販売されているのは先週見かけて思わず購入しそうになってしまいましたが…)

付属品は全部そろっており、本体の状態もそこまで悪くなかったこともありジャンクであることを承知の上で購入。帰宅後動作確認のためクレードルに接続したところPalm OS 4が起動すること自体は確認できましたが、残念ながらデジタイザーが完全に死んでいるのか画面タップが反応しない状態になってました。

とはいえ今やヤフオクでもPalmデバイスを購入できる機会は減ってきてしまったので…いずれ何とかして正常に使える状態に戻してあげたいと思っています。

ちなみにカレンダーの同期やソフトウェアのインストールなどは「Palm Desktop」というソフトを介して行うのですが、一応Windows 7で起動できることを確認した方がいるようですのでおそらくWindows 10でも同期自体はできるものと思われます。

Windows7でPalm m505を使う: ロベルトさんの「おきらく、ごくらく」

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なんとなく現在のメイン端末であるGalaxy S8と並べて写真を撮ってみました。
2001年のPalmのフラッグシップモデルと2017年のAndroid端末のフラッグシップモデルです。

知ってのとおりPalmやWindows Mobile、ZaurusなどのPDAの機能は現在はAndroidやiPhoneなどのスマートフォンに統合されており、Palmでできていたことはすべてこれらのデバイスでできるようになっています。

それどころかフラッグシップ端末に至ってはPCレベルの性能にまで達しており、モバイルアプリも当時からは考えられないほど高機能化したため、今ではPC代わりとして活用することすらできるようになっています。

スマートフォンは従来のガラケーを駆逐し、一般ユーザーにも普及して「なくてはならない存在」となっていますが、Palm m505が発売した当時は「モバイル端末が好きなマニアしか存在すら知らないような」デバイスでした。おそらく当時のかのあゆに「一般ユーザーにもこのタイプのデバイスが普及するよ」といっても信じなかったでしょう。それくらい今のスマートフォンの普及は予想外の出来事でした。

追記:液晶デジタイザに関しては接触が悪かったのか何回か画面を押し込んでいたところ無事復活しました。
Palm Desktop、HotSync ManagerともにWindows 10 x64 IP Build 171020環境でも問題なく動作しています。
ただしインボックスドライバが存在しないのでWindows 10の場合はダウンロードが必須となります。

Palm & ACCESS Garnet OS(Palm OS 5)用ドライバ Windows 32bit/64bit用 : Aceeeca.com

ちなみにPalmDesktop 4.1.4は元の配布先が落ちてますがアーカイブからダウンロード可能です。日本語パッチはこちら
PalmDesktop Software v4.1.4 英語版 With Hotsync Manager : Internet Archive
Palmware関連はすでにCLIEのディスコンから12年近く経過しているせいかすでに開発から引退してしまった方も多く、閉鎖されてしまっているサイトがほとんどですが、インターネットアーカイブでファイルがキャッシュされているものも多いので割と今でも当時の環境を再現することは可能です。

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J-OSやJ-DoC Readerを開発した日本国内におけるPalmの第一人者山田 達司さんのサイトは更新自体は停止していますが今でもオリジナルサイトからPalmwareのダウンロードが可能ですのでPalmを最後まで支えてくださったことを感謝しつつダウンロードしましょう。

Simple-Palm
そのほかのPalmwareに関しては「Palmware ダウンロード」でググれば紹介リンクなどがヒットするのでそこからインターネットアーカイブで古いアーカイブサイトをたどればほとんどは入手可能です。

またGoogleカレンダーとPalm Desktop間のデータ同期はシェアウェアですが「CompanionLink For Palm Desktop」で行うことが可能です。
WEBサイトでは14日間機能を試せるデモ版がダウンロード可能です。かのあゆの環境では無事Palm Desktopに各種カレンダー、連絡先、To Doなどの情報を同期でき、PalmでもAndroidやiOS、Windows 10 Mobileデバイスで管理しているPIM関連の機能を同期できることを確認いたしました。
日本語で引っかかるサイトでは「CompanionLink For Google」で同期できるという情報がありますが、現在は分離して前述のソフトではMicrosoft Outlookでしか同期できないので注意が必要です。
また現在では日本語版の提供は終了しています。

CompanionLink For Palm Desktop : CompanionLink Software

関連リンク

米パーム、SDスロット搭載の薄型カラーPalm『m505』と『m500』発表 : ASCII.co.jp